みなさん、こんにちは!
タングステンです。
今回のディスクレビューでは、今や一大バーチャルライバーグループとして名を馳せている「にじさんじ」がリリースしたオリジナルフルアルバム『SMASH The PAINT‼︎』を取り上げます。
さてさて、早速『SMASH The PAINT‼︎』を聴き込んでいきましょう!
アルバム『SMASH The PAINT!!』について
「にじさんじ」
YouTubeを利用したことがある方であればその名を一度は目にしたことがあるでしょう。にじさんじは、いちから株式会社が運営している「にじさんじプロジェクト」に属するVtuberグループです。代表的なライバーには月ノ美兎、樋口楓、静凛らがいますね。そのほかにも個性豊かなライバーたちが所属しており、その人数は100人以上いるんですよ。
『SMASH The PAINT!!』は、個性豊かなライバーを擁するにじさんじが満を持して打ち出したオリジナルフルアルバムなんです!
2020年3月18日にリリースされた本作にはにじさんじの人気ライバーが歌うオリジナル楽曲が12曲も収録されています。収録された12曲はバラエティ豊かなものとなっており、にじさんじライバーの個性豊かさが伺えますね。
YouTubeのにじさんじ公式チャンネルには全12曲のワンコーラスPVやクロスフェードムービーがアップロードされているので、このアルバムが気になった方はそちらをチェックすることをオススメします!
アルバムの仕様は初回生産限定盤と通常盤の2種類。初回生産限定盤には、2019年12月8日に両国国技館で開催されたライブ「Virtual to LIVE in 両国国技館2019」のライブ映像の一部が収録されたDVD「Virtual to LIVE in 両国国技館2019 スペシャル定点映像DVD」が封入されています。
さらに、「アルバム限定 デカ缶バッチ」も封入! こちらの缶バッチは全部で3種類あり、そのうちの1個がランダムで封入されています。
ちなみに筆者が購入した初回生産限定盤にはこちらが入っていました。
リリースから約1ヶ月が経った今、初回生産限定盤が手に入るかはわかりませんが、欲しい方は早めの行動を。
各仕様の販売価格は初回生産限定盤が4,500円、通常盤が3,500円みたいです(定価、税抜)。
さてさて、アルバムの基本情報はこのくらいにしておきましょう。
ここからはアルバムのレビューをしていきますよ~!
にじさんじが詰まったエモエモな1枚
先述の通り、収録されている楽曲は12曲。
どの曲も良かった。
本当に素晴らしかった!
すべての楽曲をフルで聴いてみてまず思ったことは、どの曲も歌っているライバーやにじさんじというVtuberグループのことをしっかりと意識して作られているなということですね。すべての楽曲がその曲を歌うライバーにピッタリな感じがしました。
この楽曲と歌唱者がマッチする感じはアニメやゲームのキャラソンと通じる部分がありますね。まあ、にじさんじライバーというキャラクターが歌う楽曲という意味ではキャラソンと言えるかもしれません。
ただ、筆者的にはどこかキャラソンとは違うような気がしたんです。
何が違う? どこが普通のキャラソンと異なっているんだ?
そう、違っているのは歌っているキャラクターです。
このアルバムに収録されている楽曲を歌っているのはにじさんじのライバーです。アニメやゲームの登場人物ではなく、バーチャルではあるけれど現実に存在する個性豊かな配信者なんです。ライバーたちは日々さまざまな配信・動画を公開しています。
さらに、それらの配信や動画のハイライトシーンをピックアップした切り抜き動画やまとめ動画が複数のファンによって毎日アップロードされています。
今年に入ってからにじさんじにハマった新参者であり、以前より配信を追っている諸兄姉には及びませんが、筆者もそれなりに多くの配信やアーカイブ、切り抜き動画を観てきました。
そのなかでたくさんのライバーがどんな人物なのかを知っていきました。
そこにはライバーの等身大でどこか”生っぽい”情報がたくさんあります。あれが好きとか、最近こんなことがあったとか、あのライバーさんとこんなことしたとか。とにかく現実を感じる、リアルな部分が随所にあふれているんです。
だからこそ、ライバーやライバーが歌う楽曲にキャラソンとは違う何かを感じてしまうんですよ!
アニメやゲームのキャラクターには表現できないリアリティ。現在進行形で展開するライバーの活動。それらを前提に置いたうえで作られた楽曲たちとそれを歌うライバーたち。
ここには通常のキャラソンでは味わうことのできないリンク感とエモさがあるんです!
筆者自身、これまでに膨大な数のキャラソンを聴いてきました。アニメやゲームのストーリー、キャラクターの性格や生い立ちなどをベースに作られたキャラソンにあるリンク感とエモさが大好きなオタクの1人であり、このリンク感とエモさについてそれなりに知っている自負もあります。
知っているからこそ、今回にじさんじがリリースしたアルバム『SMASH The PAINT!!』の収録曲がいかにエモーショナルなのかがわかってしまうのです。
楽曲のクオリティ、アルバムの完成度も期待以上!
にじさんじだからこそ表現できたエモさが素晴らしいのはもちろんですが、このアルバムの良さはそれだけではありません。
このアルバム、そもそも楽曲そのものがイイ!
とりあえず製作陣に目を通してみてください。
…………!
豪華ッ!
最初、この製作陣を見たとき「なんだこの豪華な面々は!」と驚いたものです。アニソンやゲーソンをたくさん聴く方であれば、筆者の驚きに共感してもらえると思いますが、いかがでしょう?
筆者個人としては、石濱 翔(MONACA)、やしきん、TAKU INOUEの3名にビビっときました。あとはIOSYSですね。こんな豪華なメンバーが揃ったアルバムですよ。楽曲への期待値が高まっちゃいますよね。
実際に聴いてビックリ!
期待をはるかに超えた完成度の楽曲がポンポン飛び出してくるじゃありませんか!
ライブ映えしそうなキラーチューンはもちろん、何度も聴きたくなってしまう中毒性の高い曲や少し落ち着いた感じの楽曲、さらには電波ソングとよりどりみどりな楽曲たちが揃っていました。
アルバムの曲順もGoodでしたね。序盤にアップテンポなキラーチューンがアルバムを盛り上げる。中盤にはゆったりしっとりとした印象のイイ雰囲気の楽曲や変わり種の楽曲がアルバムのバラエティ豊かさを感じさせる。そしてラスト3曲、JK組の3人のソロ楽曲で締めくくる。
うんうん、これぞにじさんじのアルバムですよ!
特にラストの3曲をJK組の3人が歌っているところが素晴らしいですよね。にじさんじを代表するライバーである月ノ美兎、樋口楓、静凛。この3人のソロ楽曲でアルバムのゴールを飾る。この曲順が実に憎いですよね。にじさんじの歴史を知っていればいるほどこの曲順にエモさを感じてしまうのではないでしょうか?
とりあえず聴いてほしい! 推したい3曲
本記事で紹介しているアルバム『SMASH The PAINT!!』には12曲のオリジナル楽曲が収録されています。今回はそんな12曲のなかから特に聴いてほしい3曲を紹介します。
3倍! Sun Shine! カーニバル!
アルバムのトップバッターを飾る1曲ですね。歌っているのはリゼ・ヘルエスタ、アンジュ・カトリーナ、戌亥とこの3人、いわゆる「さんばか」の3人です。
楽曲はアップテンポで明るい、キャッチーなものとなっています。聴いているとものすごく楽しい気分になりますよ。3人が楽しそうに歌っている姿も想像できてニッコリですね。
それとこの曲を実際に聴いてもらうとわかるのですが、この曲ものすごくアニメのOP感があるんですよ。聴けば聴くほど日常アニメ『さんばか!』のOPテーマに思えてくるんですよね。
アップテンポな曲調には3人のわちゃわちゃした感じが出ているし、歌詞にも3人の要素が詰まっているしでもう最高なんですよ!
Cメロのコール&レスポンスもめちゃくちゃ「さんばか」っぽい感じで本当に良かったですね。リゼもアンジュもいぬいもどんどん好きになるんですよ、マジで。
是非ともフルバージョンを聴いてほしい1曲ですね。
サンデーサンデー・フルーツフール
アルバムに収録されている全12曲のうち、筆者が一番好きな楽曲がこの曲です。アルバムの曲順は中盤、曲調もゆったりめな感じですね。歌っているのはえるとシスター・クレアの2人です。ちなみに、この2人には「エクレア」というユニット名があります。
この曲ですが、筆者は聴く前から絶対にイイ曲だと確信していました。
何故かって?
だって、作曲・編曲が石濱 翔(MONACA)だからさ!
これは筆者の個人的な考えですが、アニソン・ゲーソン界において「MONACA」の名前や「MONACA」に所属しているクリエイターの名前がクレジットされている楽曲に間違いはないですね。
で、実際に聴いてみたら予想通りの良曲、何なら想像以上のクオリティでした。
フルバージョンを聴いて最初に感じたのは、「ものすごいアイカツ感あるなぁ」でしたね。まあ、石濱氏も含めて「MONACA」のクリエイターたちがアイカツの楽曲を手がけているので、アイカツっぽさを感じるのもわかってもらえると思います。
歌詞やメロディーは楽曲タイトルにふさわしく日曜日に聴きたくなるような感じですね。歌詞は全体を通してゆるりと楽しく過ごす日曜日を思わせる落ち着いた感じでした。
メロディーは爽やかで気分を軽く晴れやかにしてくれるような感じがしましたね。そして、そのメロディーのなかに聴こえる軽快なギターの音が耳に気持ちよく響いてくる。この感じがものすごく筆者好みでイイんですよね。
あとは歌っている2人の声もイイですよね。2人の声のかわいさやハモるところの綺麗さがクセになります。クレアさんの声色がかなりかわいい感じになっているために、えるえるの声がどことなくカッコいい感じに聴こえるのも大変Goodです。
どこまでも筆者の琴線に触れてくるこの曲ですが、特にイイなと思ったのが1番のサビ、その最後のフレーズです。
「劇的ではないSunday それもいいねOneday」
いや、最高すぎません?
まず語感がとてもイイ。言葉のリズム感というか、特別韻を踏んでいるというわけでもないのに何となく軽快で小気味の良い感じがしますよね。
フレーズを意味のある言葉として捉えるとどうでしょう?
「ドラマチックな日曜日ではないけれど、それもまた良い1日だね」といった感じでしょうか?
何それ、めちゃくちゃエモいじゃん。
エモ感じちゃいますよね。何でもない日曜日を大切にするこの感じ。楽曲の雰囲気にピッタリ合っているし、そんな日曜日をゆるりと過ごすえるえるとクレアさんが容易に想像できますね。
ホント、何から何まで最高の楽曲です。
Playtime Magic
加賀美ハヤト、夢追翔、緑仙の3人、「le jouet」が歌うこの曲。
「le jouet」のカバー曲やそれぞれのライバーの歌を聴いたことがある方ならおわかりかとおもいますが、この3人めちゃくちゃ歌唱力が高いんですよ。
そんな3人が歌ったこの曲、これまたとんでもないクオリティの楽曲になっていましたね…!
この「Playtime Magic」ですが、アルバムに収録されているほかの楽曲に比べてテンポがゆっくりですね。ドーンと盛り上がるタイプの元気な楽曲ではなく、しっとりした印象のセクシーな楽曲という感じです。こういった楽曲も収録されているんですから、このアルバムもなかなか幅がありますよね。
歌詞もメロディーもおしゃれでイイ感じですね。歌詞には夜や夢といった言葉や街を思わせるフレーズが散りばめられており、大人っぽくて艶っぽいイメージが浮かびます。「le jouet」の3人が歌声もセクシーで歌詞にマッチしています。
メロディーは先述した通りゆっくりめのテンポでジャジーな雰囲気ですね。メロウでグルーヴ感のある素晴らしいメロディーだと思います。夜の街を連想させるおしゃれなサウンドにはどことなくシティポップっぽさも感じますね。筆者の好みにもクリティカルヒットです。
この曲夜の街をふらりと散歩するときとか、都会の灯りに照らされた夜のハイウェイをドライブするときなんかに聴くのが良さそうですよね。家でゆったりと夜長を楽しむときにも合いそうです。
にじさんじのファンに限らず多くの人に聴いてほしい そんな楽曲が収録されたアルバム
さて、いかがでしたでしょうか?
今回紹介させていただいたのは、にじさんじからリリースされたオリジナルフルアルバム『SMASH The PAINT!!』でした。
全12曲はバラエティに富んでおり、とても楽しい1枚になっているのではないかと思います。
にじさんじが大好きなあなたにオススメなのはもちろんですが、にじさんじのことをあまり知らない方にも是非聴いてほしい。そんなアルバムですね。
それでは今回はここまで。
これからも良い楽曲、良い1枚を探していきましょう。
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